こんばんは!
ヒスコレ 〜 トゥルーヒストリック 〜 ヒストリックセレクトと弾き比べながら調整を致しました。
その内容をご紹介。

ご依頼の品は2016 Gibson USA Custom Shop Historic Select (※1)
1959 Les Paul Standard Reissue -Green Lemon-
オリジナルのCustom Bucker Pickupから、Bare Knuckle (英国ベアナックル) の
「VHII」と「Black Dog」に換装し、
Tone PotをMontreuxが販売するBournsのPush-Pull Potにし、
コイルタップ可能にモディファイしました。

フロントがVHII (Alnico5 4芯)
リアがBlack Dog (Alnico5 4芯)です。
しかもダブルホワイツ!!
なんとも絶好調(??)の虎杢がもうこれでもかと迫ってきます。

写真はT氏
弦はエリクサー10-46指定
チューニングはレギュラー
アンプで鳴らしながらピックアップの高さ、ポールピースの高さを繰り返し微調整し
最後に「ここだな!」というセッティングに落ち着くとギターが暖機運転の終わったバイクのように気持ち良くアイドリングを打ちます。
私は生鳴りとピックアップと両方を耳で聞きながらセットアップします。
そのためにはブリッジ調整やトラスロッド調整を、その個体個体に合わせて適切に調整する必要があります。
今回もほんの少しロッドを緩め、弦高もほんのわずかに上げてあります。
弦の振幅とネックの鳴り方は非常に重要なファクターとなります。
私の経験上全国のリペアショップでもここまで綿密に耳で聞きながらセッティングを行うリペアマンはあまりいないと思います。
ちょっとした私の拘りです。
余談ですが、動きやすいネックは (温度変化でやや反るネックは) 30分以上弾いて温まった状態とその後の冷めた状態とをチェックしながら調整をしますので、リペア・メンテナンスをお任せ頂くとかなりBefore - Afterの違いに気付いて頂けるはずです。
今回、ついにシリアルでは見分けがつかなくなった'16モデルのヒストリックセレクトが来たので、ストックルームからレスポールをあれこれ引っぱり出して来て、同じ製法やパーツで作られているTrue Historic 1959 LP STDや、ヒスコレ最高峰とされた'14 SPECのHC 1958 LP STDとも弾き比べつつ作業をしました。

こちらは、「2014 Gibson USA Custom Shop Historic Collection 1958 Les Paul Standard Reissue -BOTB (※2) Page75 Burst」
2013SPECから最終進化 (※3) し、
現在2016年の再編で「Standard Historic」として復活した“ヒスコレ”の最上位仕様です。
チューブレストラスロッド、ニカワ接着のネック、指板、ロングスタッドにカスタムバッカー、などなどクリアでフリーな鳴り方をします。
具体的には、キンキンすることなく、立ち上がりが良い、明るい倍音のトーンです。
腰もしっかりありLightではなくBrilliantという形容詞が正しいかと思います。

こちらは初年度シリアルの「True Historic 1959 Les Paul Standard Reissue -Vintage Gloss/Vintage Cherry Sunburst-」です。
初めて出荷されてきて、弾いたときはその違いに驚いたものです。
そのリファイン、リボーンの全容はこちらのデジマートマガジンにある『週刊ギブソン Weekly Gibson〜第49回
ヒスコレに代わる新シリーズ「True Historic」とは!?』をご覧ください。
弾き心地も触り心地もそれまでのそれとは大きく異なっていました。
特にノブなんて誰でもすぐその触感の違いがわかるはずです。
鳴りもTONEもぜんぜん違いますね。(それまでのLes Paulに比べて)
個人的には、この初年度シリアルのTrue Historicがバリュー的にも一番押さえておきたいモデルですね。
欲を言えば、'56 LP GTのAgedが作られてれば欲しいのですが・・・

最後に番外編で、、、この週末〜月曜日、店でご覧になった皆さん全員から「これはカッコイイ!」とお褒めの言葉を頂いたマル秘Les Paulタイプギターです。
詳細はまたいずれご案内できる時まで秘密ですが、
国内の職人に作ってもらったギターで、私が長く保存していたハカランダ(Brazilian Rosewood)を指板に、ボディトップとヘッドフェイスにはHawaian Curly KOAを。ボディバックとネックにはWhite Limba(コリーナ)を。回路は私とT氏の合作。ピックアップはTom Andersonを採用しています。
(ちょっとPUは試行錯誤中なので今後Bognerなどに載せ替えることが予想されます)
こちらはリハーサルやライブでの使用を想定し、チャンバーボディ(ウェイトリリーフ)してありますので、明るく歯切れの良いトーンでかつ滑らか・ジューシーな音色が持ち味です。
如何でしたでしょうか。
酒の肴に好適でしたでしょうか。(笑)
ちなみにこのお客様からはPRS Modern Eagle Iのピックアップ交換も同時にご用命頂きましたので、近日そちらもご紹介予定です。
乞うご期待!
それでは、また。
代表 重浦がお届け致しました。
(※1) Historic Select(ヒストリックセレクト)とは、True Historicの仕様をベースにディーラー別注モデルが作られるラインで、2015年のシリアルでは頭にHSがスタンプされていました。
今年2016年からはそのHSスタンプが廃止され、実質キャビティ内のシールとトグルスイッチのメタル蓋以外では見分けがつかなくなりました。
(※2) BOTB=The Beauty Of The Burstという日本のレスポールフリークのバイブル的書籍。
(※3) 2013年のヒストリックコレクションの仕様変更は2012年までのものとは大きく異なりました。2013年よりトラスロッドの外側に被っていたチューブが排されたり、ネック接着がボンドから昔ながらのニカワに変わったり、塗装技法が変わったりしました。詳細は一部割愛しますが、2013年モデルと2014年モデルでは、それらUPDATEされた部分から、プラス2014年モデルだけ指板面の接着にもニカワが採用され、よりレスポンシブな響きに変わりました。
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