本日から米国(カリフォルニア・アナハイムコンベンションセンター)にて開催されるWinterNAMM2008にて発表される、ポールリードスミスギターズの新製品情報を速報でお届け致します。
1. SantanaMD(サンタナW)
コントロールがマッカーティモデルに準じたレイアウトに変更になり、新しいミニスイッチが追加されている。これはMVC(Mastering Voice Control)と呼ばれ、Signatureや80sPRSに見られたSweetSwitchを彷彿とさせるボイジングスイッチだ。
ボディの構成は変わっていないが、インレイがニューバージョンへと変更になっている。
2. SCJ Thinline -Limited Run- 世界300本限定
PRS初となるフルスケールのセミアコボディ・シングルカット。
プライベートストックでのみ数本作られたSCJのThinlineを限定生産する。
ブリッジが、Bigsbyあり・なしを選択できる。
Makassar ebony fingerboard/headstock veneer.
Gold mother of pearl birds and signature.
3. McCarty II
これまでの、マッカーティ、マッカーティソープバー、マッカーティスタンダードらはとうとうこれにて全てディスコン(廃版)となった。
マッカーティ2では、新設計のピックアップとMVCが採用になっている。
4. McCarty Korina
このマッカーティ・コリーナについては9月にPRS本社工場へ訪問した際に実機を見て来た。個人的に期待値は結構高いギターだが、日本での発売とその仕様については雲行きが怪しくなっている。快晴を期待してはいるが。
この製品は旧来のバードインレイが採用になっており、ピックアップやサーキットも以前の物に準じる。
5. Singlecut Hollowbody I
プライベートストックとしては当社でも取り扱ったことのある「シングルカット・ホロウボディ」が堂々のレギュラーライン化を果たした。
この事実には拍手を送りたい。SC-HBはかっこいいし、音も良い。
ピックアップ構成やサーキットは今までのMcCarty Hollowbodyに準じるが、新採用のシルエット・バードインレイがOPTIONとして用意され、メープルトップ/マホガニーサイド&バックのSC-HB1しかモデルラインナップはされていない。McHBIIのようにTop&Backがメイプルというものはプライベートストックでしか現在製作することができない。
ちなみに、ボトムズアップギターズではPSのSC-HBIIであれば新品特価品が在庫としてあったりする。(価格は新品特価155万円(税込))
6. Singlecut Hollowbody Standard
こちらは、トップ、サイド、バックともにマホガニーで製作されるSC-HB。
その名もSC-HB-STD。
どうせならスプルーストップも作ってくれ!と思うが、写真をみるとなかなかに男前で気に入った。たまたま赤に黒のエスカッションがマッチしていただけだと思うが、カラバリが楽しみである。
こちらもOPTIONでピエゾシステムやバードインレイが用意されている。
ミニマムの構成は、MOONインレイにストップテールピースブリッジ。(ノンアジャスタブル) 2xハムバッカー、1Vol、1Tone、3wayトグルスイッチ.
それもなかなか男らしくて良いではないか。
7. CE 22/24 Alder
CE22/24にアルダーボディが帰って来た。
このモデルは90年初期にアルダーで製作された歴史があるため私のようなマニアックなファンにはグッと来るものがあったりする。
価格的にも手に入りやすいと思われるので、PRSのキャパシティを低価格で存分に堪能したい方にはこのあたりから入門されることをおすすめする。5wayロータリー回路とPRS ピックアップのコンビネーションによる多彩なサウンドに魅了されることだろう。
注)写真はネックがマホガニーと記載されているがこれはPRS社サイドの誤植である。本当は旧来通りロックメイプルネックである。
8. David Grissom Signature Model – DGT – 
こちらも昨年9月にPRSを訪問した際に実機を試して来た、個人的には大のお気に入り&思い入れのあるモデルだ。
デイヴィッド・グリッサム本人にも会って色々と話を聞いて来た。
彼の玄人志向(玄人嗜好いや玄人至高とでも形容したい)のプレイは非常に大人であり、熟した音楽であった。目の前で数回クリニックを鑑賞してきたので今でも強く印象に残っている。
DGTでは今までにない2Vol.の専用回路とラッカー塗装のPRS、を楽しめる。
出荷ゲージが011-049というのがちと厳しいが、個々人で好みのセッティングに再調整して楽しんでもらえればと思う。
当店では既に多数のオーダーを入れている為、
「BLOGを見て予約します」とひとこと言って頂ければ、“同志”として特価にて初期ロットをお渡ししたいと思う。納期は2008年初夏かと。
9. MIRA
これもすでに周知の新製品であろう。
MOONインレイがデフォルトだが、日本にはバードインレイが多めに来るのではなかろうか。
MOONで20万を切るか切らないか、バードで20万円中頃が実売価格として想定されている。
こちらは2月に発売開始になるので、いち早くゲットしたい方は当店まで
ご予約のご連絡を頂きたい。
10. SEバリトンギター SE Baritone −Mike Mushok−
IbanezでもSignatureモデルを出していた、
STAINDのMike MushokのシグネーチャーモデルがPRS SEで発売になる。
PRS初のバリトンギターである。
かなりのチャレンジに出たものである。 とはいえ27.7インチスケール、3wayブレードスイッチ、ストリングスルーPRSブリッジなど新機構も見られ、今の世代には受ける実践的なヘヴィロック仕様のギターであるのは確かだ。
11. SE Custom Semi-Hollow Soapbar
SE Custom Semi-Hollowに兄弟機「SE Custom Semi-Hollow Soapbar」が誕生した。
まぁ呼ばれるべくして呼ばれたモデルだと言えよう。
ピックガードが無くなったメイプルトップ(ラミネイト)のボディにシャークトゥースホールとP90が2発。
早く市販品を弾いてみたいものだ。
12. SE Singlecut Trem
早くもB.U.G. Mod.の対象商品(??)が登場した。
あれをこーして、そこをあーして、 ウィ〜〜〜〜(bv小島よしお) てな感じで販売することになるでしょう。
「オリジナルをくれ!」という方は、
ご予約ください。
13. SE Soapbar 復刻
筆者がSEの中では気に入っていた「SE Soapbar」が突如現役復帰。
またチラホラと売れていくことでしょう。
P90の改造(載せ換え)ベースとしても遊べるギター。
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総論として言えることは、(もう言ってもいいだろうから言うけど)
“PRSハカランダ終了”が大きく尾を引いているということと、
(だから製品資料に指板材の記載が無い。しかも限定モデル(PS級の高価なモデル)はマッカーサーエボニーとわざわざ表記してある。)材料原価の高騰、その他経費の上昇などによりギターの素材やパーツへかけている価格がジリジリと削られていることを感じてしまうこと。
サンタナモデル程の高級モデルにプラスチックのトラスロッドカバーはねーだろぉ。

今でもPRSのUSAメイドのギターは最上級の品質をもってして市場へと流れているが、こと個人的なファンとしての意見を述べれば、
新しいバードインレイかっこ悪ぃ。(ズバっ!)
って、そこかーい! な短絡的な意見ですが、、、
新製品発表のNAMM賑やかしの裏に、PRSが抱えている問題の儚さと虚しさをも一瞬拾い取ってしまう自分がいたことは否定できません。
あ、「一瞬」ってとこ強調で読んでくださいね。
今後も精力的にフォローしていく気持ちは揺るぎませんが、今後のことについて(PRSのVisionその他)はさらにコミュニケーションをはかって、相互理解を深め、色々と進言できることはしていこうと感じました。
以上NAMM2008 PRS新製品速報でした。